少年野球をしている子供にとって、技術練習はとても大切です。
キャッチボール、素振り、ゴロ捕球、バッティング練習。
こうした野球の動きを繰り返すことで、少しずつプレーは上達していきます。
しかし、実際に子供のプレーを見ていると、技術だけではなく「体の強さ」も大切だと感じる場面があります。
バットを力強く振れない。
スイングの途中で体がブレる。
投げるときに下半身が安定しない。
守備で低い姿勢を保てない。
ボールに対して体が負けてしまう。
こうした課題の背景には、筋力や体幹、下半身の安定性が関係していることがあります。
もちろん、小学生の子供に大人のような本格的な筋力トレーニングをさせる必要はありません。
重いバーベルやダンベルを使って、筋肉を大きくするようなトレーニングを目指す必要もありません。
大切なのは、野球に必要な基礎的な力を、無理のない範囲で育てることです。
この記事では、我が家で実践している子供向けの簡単な筋力トレーニング方法と、その中で感じた変化について紹介します。
子供の筋力トレーニングは野球の土台づくりになる
子供の筋力トレーニングというと、少し不安に感じる方もいるかもしれません。
「小学生に筋トレをさせても大丈夫なのか」
「成長に悪い影響はないのか」
「無理をさせてケガにつながらないか」
このような心配は自然なものです。
そのため、子供の筋力トレーニングでは、無理な負荷をかけるのではなく、自分の体を使った簡単なトレーニングを中心にすることが大切です。
たとえば、
- 腕立て伏せ
- 腹筋
- 背筋
- スクワット
- プランク
- バランス系の運動
などです。
これらは特別な道具がなくてもできます。
また、野球の動きに必要な体幹、下半身、上半身の支える力を少しずつ育てることができます。
子供の筋トレは、筋肉を大きくするためではありません。
野球の動きを安定させるための土台作りです。
我が家で取り入れている子供向け筋力トレーニング
現在、我が家では子供たちに簡単な筋力トレーニングを取り入れています。
内容はとてもシンプルです。
| トレーニング | 目的 |
|---|---|
| 腕立て伏せ | 上半身を支える力、バットを扱う力 |
| 腹筋 | 体幹の安定、スイングや投球時の軸作り |
| 背筋 | 姿勢の安定、投げる・打つ動作の支え |
| スクワット | 下半身の強化、スイングや守備姿勢の安定 |
| シャドーピッチング | 投球フォームの確認、体の連動 |
| ゆっくり素振り | スイングフォームの確認、体幹の使い方 |
内容だけを見ると、特別なメニューではありません。
しかし、こうした基本的なトレーニングを日常に取り入れることで、子供の体の使い方が少しずつ変わってきたように感じています。
大切なのは、回数を多くこなすことではありません。
正しい姿勢で、無理のない範囲で、継続することです。
子供の筋トレで大切なのは「鍛える」より「使える体を作る」こと
子供の筋力トレーニングでは、「鍛える」という言葉だけが先に立つと、少し危険な方向に進んでしまうことがあります。
大人の筋トレのように、限界まで追い込む必要はありません。
重い負荷をかけて筋肉を大きくする必要もありません。
回数を競わせて、苦しい思いをさせる必要もありません。
小学生のうちは、まず自分の体を思い通りに動かせるようになることが大切です。
野球では、腕だけ、足だけ、上半身だけでプレーすることはありません。
投げるときも、打つときも、守るときも、全身を連動させる必要があります。
そのため、子供の筋トレでは、
- 姿勢を保つ
- 体を支える
- 軸を安定させる
- 下半身を使う
- バランスを取る
- 最後まで動作をやり切る
こうした力を育てることが大切です。
筋トレというより、野球に必要な体づくりと考えると分かりやすいと思います。
腹筋トレーニングで見えた子供の変化
我が家で特に変化を感じたのが、腹筋トレーニングです。
娘は、もともと腹筋が苦手でした。
トレーニングを始めた当初は、腹筋運動をしようとしても体をうまく持ち上げることができませんでした。
本人は頑張っている。
お腹にも力は入っている。
でも、体を起こすだけの筋力が足りない。
そういう状態でした。
最初は、見ている側としても「全然できていない」と感じてしまいそうになります。
しかし、ここで大切なのは、無理に体を起こさせることではありません。
腹筋に力を入れる感覚を覚えること。
少しでも体を起こそうとすること。
昨日より少し動けるようになること。
この小さな変化を見ていくことが大切です。
継続していくうちに、少しずつ体が持ち上がるようになってきました。
完璧な腹筋ができるようになったわけではありませんが、以前よりも明らかに体を使えるようになってきています。
腹筋はバッティングや投球の安定にもつながる
腹筋は、単にお腹を鍛えるためのトレーニングではありません。
野球では、体幹の安定がとても重要です。
バッティングでは、スイング中に体がブレないことが大切です。
投球では、足を上げたときや体重移動のときに軸が崩れないことが大切です。
守備でも、低い姿勢を保つために体幹の力が必要になります。
腹筋が弱いと、スイングの途中で上体が流れたり、投げるときに体が開きやすくなったりすることがあります。
もちろん、腹筋だけで野球がうまくなるわけではありません。
しかし、体幹が少しずつ強くなることで、野球の動作が安定しやすくなります。
腕立て伏せでバットの扱いに変化が出てきた
腕立て伏せも、子供にとっては簡単ではありません。
特に小学生の場合、最初からきれいな腕立て伏せができる子ばかりではないと思います。
体をまっすぐに保てない。
肘を曲げるとつぶれてしまう。
途中でお腹が落ちる。
腕だけで支えきれない。
こうした状態からのスタートでも問題ありません。
膝をついて行ってもよいです。
回数が少なくてもよいです。
まずは、体を支える感覚を覚えることが大切です。
継続していく中で、娘は以前よりもバットを軽く感じるようになってきました。
もちろん、腕立て伏せだけが理由とは言い切れません。
素振りやバッティング練習、普段の野球練習の積み重ねもあります。
ただ、上半身を支える力が少しずつついてきたことで、バットを扱う感覚が変わってきたように感じます。
バットを軽く感じることはスイングの余裕につながる
子供にとって、バットが重く感じるかどうかは大きな問題です。
バットが重すぎると、
- 構えが安定しない
- 振り出しが遅れる
- スイングが途中で止まる
- 手だけで振ろうとする
- 最後まで振り切れない
といったことが起こりやすくなります。
反対に、バットを扱う力が少しついてくると、スイングに余裕が出てきます。
バットをしっかり構えられる。
最後まで振り切れる。
ヘッドが下がりにくくなる。
打球に力が伝わりやすくなる。
こうした変化が、結果として打球の強さや飛距離にもつながっていきます。
実際に、トレーニングを続ける中で、打球の飛び方にも少しずつ変化を感じるようになりました。
スクワットで下半身の安定を作る
野球では下半身の力がとても大切です。
バッティングでも、投球でも、守備でも、下半身が安定していないと動きがブレやすくなります。
そのため、我が家ではスクワットも取り入れています。
スクワットは、道具がなくてもできる基本的なトレーニングです。
太もも、お尻、股関節まわりを使うため、野球の動きにもつながりやすいメニューです。
スクワットで意識したいポイント
- 足を肩幅くらいに開く
- 膝が内側に入らないようにする
- 背中を丸めすぎない
- ゆっくりしゃがむ
- 反動を使わずに立ち上がる
- 無理に深くしゃがみすぎない
小学生の場合、フォームが崩れたまま回数を増やすよりも、少ない回数でも正しい姿勢で行う方が大切です。
下半身が安定するとスイングも守備も変わる
スクワットや下半身のトレーニングを続けることで、スイング時の安定感にも変化を感じます。
以前は、スイングの途中で下半身がブレることがありました。
体重移動がうまくいかず、上半身だけで振っているように見えることもありました。
しかし、少しずつ下半身が使えるようになると、スイング中の軸が安定しやすくなります。
また、守備でも下半身は重要です。
ゴロを捕るときに腰を落とす。
一歩目を素早く出す。
打球に対して低い姿勢を保つ。
捕った後に送球へつなげる。
こうした動きにも下半身の力が関係します。
筋力トレーニングは、バッティングだけでなく、守備の安定にもつながると感じています。
背筋トレーニングで姿勢を支える
腹筋と同じように大切なのが背筋です。
体の前側だけでなく、後ろ側の筋肉も使えるようになることで、姿勢が安定しやすくなります。
野球では、構えの姿勢、投球フォーム、スイング、守備姿勢など、さまざまな場面で背中の力が必要になります。
背筋が弱いと、姿勢が崩れやすくなり、動きも不安定になりやすいです。
ただし、子供に背筋をさせる場合も、無理に反らせすぎる必要はありません。
腰に負担がかからない範囲で、ゆっくり行うことが大切です。
背筋トレーニングのポイント
- 反動を使わない
- 腰を反らせすぎない
- ゆっくり上げてゆっくり下ろす
- 回数よりも正しい動きを意識する
- 痛みがある場合は行わない
背筋は、腹筋とセットで考えるとよいです。
前と後ろのバランスを整えることで、体の安定感につながります。
シャドーピッチングは投げる力ではなくフォーム確認に使う
我が家では、筋力トレーニングと合わせてシャドーピッチングも取り入れています。
シャドーピッチングは、実際にボールを投げるわけではありません。
そのため、肩や肘への負担を抑えながら、投球フォームを確認できます。
ただし、シャドーピッチングを全力で何度も繰り返す必要はありません。
目的は、投げる力を鍛えることではなく、体の使い方を確認することです。
シャドーピッチングで確認したいこと
- 足を上げたときにバランスが取れているか
- 体が早く開いていないか
- 腕だけで投げようとしていないか
- 下半身から上半身へ力がつながっているか
- 投げ終わりの形が安定しているか
シャドーピッチングは、体幹や下半身の安定とも関係します。
筋力トレーニングで体が安定してくると、フォーム確認もしやすくなります。
守備力向上にも筋力トレーニングはつながる
今回の筋力トレーニングは、最初はバッティングのための体づくりという意識が強くありました。
しかし、継続していく中で、守備にも良い影響が出るのではないかと感じています。
守備では、ボールを捕る技術だけでなく、体の動きも重要です。
低い姿勢を保つ。
打球に対して一歩目を出す。
体を止めて捕る。
捕ってから投げる。
フライに対して落下地点に入る。
これらの動きには、体幹や下半身の力が関係します。
また、顔の上に落ちてくるボールを左手でキャッチするような練習も、守備の感覚づくりに役立つと考えています。
ボールを見る力。
手を出す反応。
捕る位置の確認。
ボールへの恐怖心を減らすこと。
こうした練習と筋力トレーニングを組み合わせることで、守備面の成長にもつなげていきたいと思っています。
筋力トレーニングの成果は子供に伝えることが大切
子供にとって、筋力トレーニングは地味な練習です。
バッティング練習のように、ボールが飛ぶわけではありません。
守備練習のように、すぐにアウトが取れるわけでもありません。
腹筋やスクワットは、きつく感じることもあります。
だからこそ、成果を感じさせる工夫が必要です。
親が見ていて、
「前より体が起きるようになったね」
「バットをしっかり振れているね」
「スイングのときに体がブレにくくなったね」
「守備の姿勢が少し低くなったね」
「前より最後まで振り切れているね」
と具体的に伝えることが大切です。
子供は、自分の成長に気づいていないことがあります。
親が言葉にして伝えることで、初めて「自分は成長している」と感じられることもあります。
筋トレを続けるためには楽しくする工夫が必要
子供の筋力トレーニングを続けるためには、楽しくする工夫も必要です。
ただ「やりなさい」と言うだけでは、なかなか続きません。
続けるための工夫
- 回数を少なくして始める
- 親子で一緒にやる
- できたらカレンダーに丸をつける
- 前回より1回だけ増やす
- 動画で変化を見る
- 野球のプレーと結びつけて伝える
- できたことを具体的に褒める
特に大切なのは、野球とのつながりを伝えることです。
「このスクワットは守備で低く構えるためだよ」
「腹筋はスイングで体がブレないために必要だよ」
「腕立てはバットを最後まで振る力につながるよ」
このように説明すると、子供もトレーニングの意味を理解しやすくなります。
チーム練習は自主トレの成果を発表する場
子供たちは、週に数回チーム練習や試合に参加しています。
ナイター練習、土日の練習、試合。
こうした時間は、技術を教わる場であると同時に、自主トレの成果を発表する場でもあります。
家庭で取り組んだことが、チーム練習で少しでも出せる。
練習したスイングが、打席で少し出る。
体幹トレーニングの成果で、守備の姿勢が安定する。
スクワットの成果で、下半身がブレにくくなる。
こうしたつながりを感じられると、子供のモチベーションも上がります。
「家でやったことが、グラウンドで出た」
この感覚は、子供にとって大きな成功体験になります。
子供の筋力トレーニングで注意したいこと
子供の筋力トレーニングでは、注意点もあります。
野球のために体を強くしたいと思っても、無理をさせすぎるのは逆効果です。
注意点①無理な負荷をかけない
小学生のうちは、重い道具を使ったトレーニングよりも、自分の体重を使ったメニューを中心にするのがおすすめです。
腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワット、プランクなどで十分です。
注意点②正しいフォームを優先する
回数を増やすことよりも、正しいフォームで行うことが大切です。
フォームが崩れたまま続けると、効果が出にくいだけでなく、ケガにつながることもあります。
注意点③痛みがあるときは休む
筋肉が少し疲れる程度なら問題ありませんが、関節や腰、肩、肘に痛みがある場合は無理をしないことが大切です。
特に野球をしている子供は、肩や肘への負担に注意が必要です。
注意点④トレーニングを罰にしない
試合で打てなかったから筋トレ。
エラーしたから腕立て。
練習でミスをしたからスクワット。
このように、筋トレを罰のようにしてしまうと、子供はトレーニングを嫌いになってしまいます。
筋力トレーニングは、前向きに成長するための時間として取り入れることが大切です。
子供向け筋力トレーニングの簡単メニュー例
ここでは、家庭で取り入れやすい簡単なメニュー例を紹介します。
毎日すべてをやる必要はありません。
子供の体力やその日の疲れ具合に合わせて調整してください。
低学年向け5分メニュー
- スクワット:5回
- 腹筋:5回、またはお腹に力を入れる練習
- 背筋:5回
- 膝つき腕立て伏せ:5回
- 軽いストレッチ:1分
低学年は、回数よりも楽しく体を動かすことを優先します。
高学年向け10分メニュー
- スクワット:10回
- 腹筋:10回
- 背筋:10回
- 腕立て伏せ:5〜10回
- プランク:10〜20秒
- ゆっくり素振り:5回
高学年は、少しずつ野球の動きとつなげて考えると効果的です。
野球につなげるメニュー
- スクワット:守備姿勢を意識
- 腹筋:スイングで体がブレない意識
- 腕立て伏せ:バットを支える力を意識
- シャドーピッチング:下半身から投げる意識
- ゆっくり素振り:最後まで振り切る意識
このように、筋トレと野球の動きをセットで考えると、子供にも意味が伝わりやすくなります。
今後の目標
今後も、無理のない範囲で子供たちの筋力トレーニングを続けていきたいと考えています。
目標は、筋肉を大きくすることではありません。
野球に必要な基礎的な力をつけることです。
具体的には、
- バットをしっかり振れる体を作る
- スイング中に体がブレないようにする
- 守備で低い姿勢を保てるようにする
- 投げるときに体を安定させる
- ケガをしにくい体を作る
- 自分の成長を感じられるようにする
ことを目指していきます。
子供の成長は、すぐに結果として出るものばかりではありません。
しかし、日々の小さな積み重ねが、ある日プレーの変化として見えることがあります。
焦らず、比べすぎず、子供のペースに合わせて続けることが大切です。
まとめ|子供の筋力トレーニングは野球上達の土台になる
子供の筋力トレーニングは、少年野球の上達を支える大切な土台になります。
もちろん、筋トレをしただけで急に打てるようになるわけではありません。
急に速い球を投げられるようになるわけでもありません。
すぐに守備が上手くなるわけでもありません。
しかし、体を支える力、下半身の安定、体幹の強さ、バットを扱う力が少しずつ育っていくことで、野球の動きは安定しやすくなります。
我が家でも、腹筋が苦手だった子が少しずつ体を起こせるようになったり、バットを以前より軽く感じるようになったり、スイング時の下半身のブレが少なくなったりと、小さな変化を感じています。
大切なのは、無理をさせないことです。
重い負荷をかける必要はありません。
回数を競う必要もありません。
子供を追い込む必要もありません。
腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワット、プランク、シャドーピッチング、ゆっくり素振り。
こうした簡単なメニューでも、継続すれば野球に必要な体づくりにつながります。
そして、子供が続けるためには、親の声かけも重要です。
「前よりできるようになったね」
「スイングが安定してきたね」
「バットをしっかり振れているね」
「守備の姿勢が良くなってきたね」
このように、成長を具体的に伝えてあげることで、子供は自分の変化に気づきやすくなります。
筋力トレーニングは、地味な取り組みです。
だからこそ、成果を実感できるように工夫しながら、楽しく続けることが大切です。
子供の野球上達のために、まずは家庭でできる簡単な筋力トレーニングから始めてみてください。
小さな積み重ねが、バッティング、守備、投球、そして自信につながっていくはずです。


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